理想的な二層溶媒の探し方

目的成分の分配係数を求める。
二層になる溶媒をブレンドして作成しサンプルを溶かす。
上層、下層=1:1(k=1)で分配する様な二層溶媒が理想です。
分液ロートで分画する場合は、目的物と非目的物が分かれる様に溶媒を工夫しますが
、高速向流クロマトグラフの場合はK=1の溶媒を目標に作成します。
K=1溶媒の場合、固定相の量と同じ量の移動相を流したあたりで目的物が溶出します。
分配係数がわかればリテンションタイムが推測できます。
単離出来ればK=1にこだわる必要はないです。




アントシアニンを例に


 
左から1 ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=3:5:3:5
    2 BUOH:水=1:1
    3 BUOH:酢酸:水=4:1:5
    4  BUOH:tBME:水=3:1:4
1はクロマトにはならない。  ソルベントフロント(V0)に団子になって溶出する。(HEAD TO TAIL)
2、3、4はクロマトにはなりそうです。



標準品がある場合  二層溶媒に標準品を溶かしUV強度で確認する



標準品がない場合  上層、下層をそれぞれクロマト面積比で確認する。
 (LCMS_SCAN MS強度比で確認する、同時複数成分予測)
  



溶媒組成が決まれば9割の作業は完了です。
高濃度インジェクション2時間ドラマの始まりです。
HSCCCはHPLCにない分離特性を備えており、試す価値が十分ある分離法です。



二層溶媒の参考例
                                サンプルの極性により予測する
Table1    NIH 伊東洋一郎博士  Journal of Chromatography A, 1065 (2005) 145.168 引用
nーHEXANE EtOAc MeOH n−BuOH Water Volume ratio(U/L)* Settling Time(s)*
↑無極性 10 0 5 0 5 1.05 5
9 1 5 0 5 0.96 8
8 2 5 0 5 0.88 14
7 3 5 0 5 0.82 20
6 4 5 0 5 0.77 22
5 5 5 0 5 0.74 26
4 5 4 0 5 0.8 28
Start→ 3 5 3 0 5 0.86 30
2 5 2 0 5 0.93 30
1 5 1 0 5 0.92 30
0 5 0 0 5 0.88 32
0 4 0 1 5 0.91 20
0 3 0 2 5 0.99 15
0 2 0 3 5 1.09 12
0 1 0 4 5 1.16 14
↓高極性 0 0 0 5 5 1.22 17

* Volume of the Upper phase divided by that of the Lower phase.
* 2ml of each phase

Tablle2

t-MBE 1-BuoH ACN Water
↑無極性 1 0 0 1
4 0 1 5
6 0 3 8
2 0 2 3
6 4 5 5
↓高極性 2 2 1 5
    Sample&Solvent Index                                            

整置して約30秒で二層(セットリングタイム)になれば通常のHSCCCで利用できます。
水性二層溶媒等セットリングタイムの長い溶媒には、スパイラルカラム使用